OB訪問・OG訪問の進め方|アポからお礼まで完全ガイド
「OB訪問って、やったほうがいいのは分かるけれど、何から手をつければいいか分からない」という人は多いと思います。社会人に直接連絡を取るのは緊張します。当日のマナーや何を聞けばいいのかも不安ですよね。
でも、手順を一つずつ押さえていけば、OB・OG訪問は決して難しいものではありません。OB訪問・OG訪問の進め方は、意義の理解 → OB/OGの探し方 → アポの取り方 → 当日のマナー → 聞くべき質問 → お礼という流れです。この順に見ていけば、初めての人でも迷いません。
1. そもそもOB訪問・OG訪問とは
OB・OGは「Old Boy」「Old Girl」を略した和製英語で、自分と同じ大学を卒業した先輩を指します。OB訪問・OG訪問とは、志望する業界や企業で働く先輩社会人に会うことです。仕事や会社についての話を聞く、企業研究の一環にあたります。
最近では同じ大学出身に限りません。マッチングサービスで社会人に話を聞くケースも増えています。その場合も広い意味でOB・OG訪問と呼ばれます。
OB訪問をする意義
なぜ忙しい就活の中でOB訪問をするのでしょうか。主な利点は次の3つです。
- 企業研究が一段深くなる:社内の雰囲気や仕事の実情、社風といった「リアルな情報」は、会社のホームページやパンフレットに載っていません。実際に働いている人からなら直接聞けます。OB訪問の前に押さえておきたい企業研究の基本は企業研究のやり方|目的から面接での活かし方まで解説にまとめています。
- 志望動機に説得力が出る:先輩から聞いた具体的なエピソードがあれば、「なぜこの会社なのか」を自分の言葉で語れます。借り物の志望動機では、面接で熱意が伝わりません。志望動機の組み立て方は志望動機の書き方|通る構成と説得力の出し方を解説で詳しく扱っています。
- 働く自分を具体的にイメージできる:仕事のやりがいだけでなく、大変さも当事者から聞けます。入社後のギャップが減り、ミスマッチの少ない就職につながります。自分に合う会社を選ぶための「軸」の作り方は就活の軸の決め方と例文|面接で使える言語化にまとめています。
「ネットで調べれば分かること」だけで、志望先を決められるでしょうか。それを超えた一次情報を得られる点が、OB訪問の最大の価値です。担当者が個別に学生を見るこうしたルートが持つ意味は学歴フィルターの実態と、できる対策で詳しく解説しています。
2. OB・OGの探し方
訪問するには、まず話を聞ける相手を見つけなければなりません。代表的な探し方は次のとおりです。
- 大学のキャリアセンター:多くの大学には卒業生の名簿(OB・OGリスト)が登録されています。志望業界・企業に進んだ先輩を探せるので、最初に相談したい窓口です。
- ゼミ・サークル・部活・アルバイト先の人脈:身近な先輩や、家族・友人からの紹介も見逃せません。間に紹介者がいると、相手も安心して応じてくれやすくなります。
- OB訪問マッチングサービス:Matcher(マッチャー)やビズリーチ・キャンパス、LinkedInなど、学生と社会人をつなぐサービスもあります。アプリに登録している社会人は、そもそも訪問を受け入れる前提でいます。同じ大学に頼れる先輩がいない場合でも、相手を見つけやすくなります。
どの方法でも構いません。まずはキャリアセンターと身近な人脈から当たってください。それで見つからなければ、マッチングサービスを併用します。
3. アポの取り方
相手が見つかったら、訪問のお願いをします。連絡手段はメールが基本です。電話は仕事中だとつながりません。相手の手も止めてしまいます。相手が都合のよいときに読めるメールのほうが、負担が少ないとされています。
依頼メールで押さえるポイント
- 大学名・学部・氏名を最初に名乗る:誰からの連絡かをすぐ分かるようにします。
- 連絡先を知った経緯を書く:「キャリアセンターでご連絡先を拝見し」「○○様からご紹介いただき」など、どうして連絡したのかを明記しないと、相手は安心できません。
- 訪問の目的を簡潔に伝える:何を聞きたくて訪問をお願いしたいのかを一言添えます。
- 日程は相手に選んでもらう:こちらから日時を一方的に指定してはいけません。「ご都合のよい日を複数いただけますと幸いです」と、候補を相手に委ねる形が丁寧です。自分から候補を出す場合も、幅を持たせて複数提示しましょう。
文面は長くしすぎず、要件が一読で分かる長さにまとめます。相手は忙しい合間に時間を割いてくれます。その立場を忘れてはいけません。件名の付け方や日程調整・お礼といった場面ごとの文面は、就活メールの返信マナー(例文集つき)にあります。
電話で連絡する場合
紹介などで電話する場合、深夜や早朝にかけてはいけません。常識的な時間帯(就業時間内、遅くとも20時ごろまで) にかけます。最初に挨拶をして、大学名・氏名・訪問をお願いしたい旨を伝えます。相手が出られなかったときは、留守番電話にメッセージを残しておきましょう。
4. 当日のマナー
アポが取れたら、当日は社会人としての基本マナーを意識します。OB訪問は選考そのものではありません。ただ、見られているという意識は持っておくほうが安心です。
- 服装はリクルートスーツが無難:選考ではないとはいえ、清潔感のある身だしなみを整えていくと、時間を大切にしている姿勢が伝わります。派手なネイルや髪色は避けましょう。
- 時間は厳守、早めに到着:訪問先や待ち合わせ場所には10分前を目安に到着し、落ち着いて相手を待ちます。遅刻は許されません。
- 手土産は基本的に不要:OB・OG訪問はボランティアに近いものなので、手土産は必須ではありません。どうしても渡したい場合は、香りの強いものやアルコールを避けます。相手の負担にならない軽い菓子折り程度にとどめてください。
- メモを取りながら聞く:話を聞く姿勢を示すためにも、紙のメモ帳でメモを取るのが望ましいとされています。スマホでのメモは、相手によっては「内職しているのでは」と誤解されかねません。紙のほうが無難です。
- 名刺を渡されたら丁寧に受け取る:両手で胸の高さに保ち、「ありがとうございます」と受け取ります。すぐにしまわず、着席後はテーブルの右側など見える位置に置いておきましょう。
カフェなどで会う場合、相手が支払ってくれたらきちんとお礼を伝えます。費用負担についての決まりはありません。自分の分は自分で出す心づもりをしておくと安心です。
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5. 聞くべき質問
OB訪問の成否は、質問の準備で大きく変わります。限られた時間を有意義にするため、事前に質問を用意しておきましょう。
質問の準備
質問は5〜10個程度を目安に用意し、優先順位をつけておきます。すべてを聞ける時間があるとは限りません。「これだけは聞きたい」というものを上位に並べておきます。
質問の例
聞く内容に迷ったら、次のようなテーマから選ぶとよいでしょう。
- 仕事内容:「1日の仕事の流れを教えてください」「具体的にはどのような業務を担当されていますか」
- やりがいと大変さ:「どんなときにやりがいを感じますか」「逆に、大変だと感じるのはどんなときですか」。やりがいだけでなく苦労も聞くと、入社後のイメージが立体的になります。
- 入社理由・志望動機:「この会社に入社を決めた理由は何ですか」「他社と比べてどこが決め手でしたか」。自分の志望動機を磨くヒントになります。
- 社風・働き方:「職場の雰囲気はどのような感じですか」「社内で大切にされている価値観はありますか」
避けたほうがよい質問
一方で、印象を損ねやすい質問もあります。
- 会社のホームページを見れば分かること(事業内容や設立年など)
- 残業や休日、給与といったネガティブに偏った質問ばかり
- プライベートに踏み込みすぎた質問
- 「はい/いいえ」で終わってしまう質問
調べれば分かることは事前に調べておきます。訪問では「その人にしか聞けないこと」「現場のリアルな感覚」に時間を使ってください。条件面が気になっても、そればかり並べてはいけません。聞き方を工夫して、質問全体のバランスを取りましょう。
6. お礼の仕方
訪問が終わったら、お礼のメールを送ります。できるだけ当日中に送るのが基本です。終わった時間が遅く当日中が難しければ、翌日の午前中までには送りましょう。時間が経つほど相手の記憶も薄れ、印象も弱くなりかねません。
お礼メールに入れたい3要素
- 感謝の気持ち:忙しい中で時間を割いてくれたことへのお礼を、まず伝えます。
- 学んだ内容:「○○についてのお話が特に印象に残りました」など、具体的に何が学びになったかを書くと、ちゃんと聞いていたことが伝わります。
- 今後の意気込み:「いただいたアドバイスをもとに、○○を実行してみます」と一歩踏み込んだ言葉を添えると、相手の心に残りやすくなります。
定型文をそのまま送っても、誠意は伝わりません。その日の会話の中身を一行でも盛り込んでください。なお、就職活動が無事に終わったら、結果を報告するメールを送ります。お世話になった先輩への感謝の気持ちが、より丁寧に伝わります。
7. 手順のおさらい
OB訪問・OG訪問の進め方を、もう一度おさらいします。
- OB訪問は、ネットでは得られない一次情報を得て、企業研究と志望動機を深める貴重な機会。
- 相手はキャリアセンター・人脈・マッチングサービスで探す。まずは身近なところから。
- アポはメールが基本。名乗り・連絡経緯・目的を簡潔に書き、日程は相手に委ねる。
- 当日はリクルートスーツ・10分前到着・紙のメモを基本に、社会人マナーを意識する。
- 質問は5〜10個を優先順位つきで準備し、調べれば分かることは避けて「その人にしか聞けないこと」を聞く。
- お礼メールは当日中(遅くとも翌午前)に、感謝・学び・意気込みの3点を添えて送る。
一つひとつは難しいことではありません。最初の一通のメールを送るところから、少しずつ動き出してみてください。実際に社会人と話した経験は、面接でも決して無駄になりません。
なお、OB訪問で企業研究を進めるのと並行して、WEBテスト対策も計画的に進めておくと安心です。出題傾向の把握や答え合わせの効率を上げたい方は、早慶合同就活会議のWebテスト解答集も復習教材のひとつとして活用いただけます。自力で解く練習と組み合わせながら、自分に合うペースで対策を進めてみてください。